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主に心の闇を書いていきます
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気付くと夕方近かった。
朝も昼も夜もない部屋の中で目が覚めた。
厚い遮光カーテンは私から光失くす。


知らないオヤジ達の下品な笑い声と
この地方独特の下品な言葉のイントネーションと
耳をつんざくような、何かを打ち付ける音で
否応なしに起こされた。


私の家の横には「神輿」を収納する、プレハブ小屋が建てられている。
そこで数名の人間が、モノを出し入れしたり
修理したりしているらしかった。 


「チッ」 


私は軽く舌打ちして
強引に眠りにつこうと反抗を試みたが無駄だった。

軽い眩暈を押し殺しながら
ふらつき歩く。

階下に酒を取りに行こうと
2重に見える階段を1つづつ慎重に降りた。

最近は酒をすすって生きている。 




ムラサキカガミニアカイヌマ…


20歳までにその言葉を忘れないと、死ぬとか呪われるとか
いわゆる都市伝説。
そんなことを
ビールのプルを開けながら、ふと思い出した。


ある女の子が手鏡の鏡面を悪戯で絵の具の紫色で塗ってしまう。
その後に元のきれいな鏡に戻そうとするが
いくら拭いてもその色はとれない。
女の子は自分の行為を後悔し
一日たりとも鏡の事を忘れなかった。
そして、女の子は20歳の時に「紫鏡…紫鏡…」と呟きながら
病気で死んでしまったという。

子供騙しのような話も
サッパリ刺激のない毎日には面白いなと思う。



深夜の2時30分くらいまで
酒を飲みながらボーッとTVを見ていた。
もう1つクダラナイ都市伝説があったなと思い出す。

深夜2時30分頃、放送終了後のTVに
人の名前がスタッフロールのようにせり上がってきて
ナレーターが抑揚のない声で人の名前を読み上げていき
最後に「明日の犠牲者はこの方々です。おやすみなさい」と言うらしい。


何もある訳ないじゃない…


画面の砂嵐を気にもせず、グラスに酒を注いだ。
その瞬間
砂嵐の音が止んだ。

真っ黒な画面に下から白い文字がいくつもいくつも
上に上がって行った。

どうやら人名らしい。


え…
嘘…

一瞬驚いたが
相当酔っていたので
私はただそれらを何の感情もなく見ていた。
「随分あるな…」と感じるだけだった。

人名が途絶えた。



「明日の犠牲者は以上の方々です。おやすみなさい」


何かの冗談かと思った。
私は「ちょ…チョット待って!!!」とTVに向かって叫んだ。


事態が飲み込めないでいる私は見た。
人名が途絶えて
チラチラした真っ黒な画面に、最後に不気味に映ったものを。



それは 











私の名前だった。 





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